
私たちは「時間」を、
時計の針やカレンダーの数字で見ています。
しかし、ほんとうの時間は、
外にあるものではなく、
**自分の中で感じている“感覚”**です。
子どもの頃の一年は、とても長く感じました。
大人になると、一年はあっという間です。
この違いを、心理学では
【ジャネーの法則】と呼びます。
10歳の子にとっての10年は、
人生の100%。
50歳の人にとっての10年は、
人生の20%。
100歳の人にとっての10年は、
人生の10%。
年を重ねるほど、
同じ時間は短く感じられるようになります。
多くの人は、ここでこう言います。
「年を取ると、時間が早く過ぎてしまう」
「だから、人生はどんどん短くなる」と。
私は、そうは思いません。
時間が短く感じるということは、
中身を濃くできる余地が増えた
ということでもあります。
経験は宝石になる
人が生きていく中で出会う出来事は、
良いことも、そうでないこともあります。
けれど、それらはすべて、
そのまま消えていくわけではありません。
経験は、
心の奥で静かに蓄積され、
やがて宝石のように密度を上げていきます。
若いころは、
原石のままの経験が多い。
年を重ねると、
それらが磨かれ、
光を放つようになる。
年を取るとは、
失うことではなく、
内側の宝石が育つことだと思っています。
清掃と時間感
私は清掃の仕事をしています。
汚れた床を、
一か所ずつ、黙々と磨いていく。
このとき、
「何分かかったか」は、ほとんど意味がありません。
大切なのは、
今、目の前の一拭きに
どれだけ心が入っているか。
“今”に入ると、
手が整い、
床も心も静かに輝いてきます。
清掃は、
時間と競争する仕事ではなく、
時間と溶け合う仕事だと思っています。
音楽と時間感
音楽を聴いているとき、
私たちは時間を数えません。
旋律に入り、
呼吸と音が一つになったとき、
過去も未来も消え、
ただ“響き”だけが残ります。
音楽は、
「今」という一点を、
無限に広げてくれます。
而今(にこんorじこん)という感覚
而今とは、
「ただ今、この瞬間」。
掃除をするとき。
音楽を聴くとき。
食べるとき。
笑うとき。
その瞬間に心が入ったとき、
誰でも自然に而今にいます。
而今にいるとき、
時間は減りません。
時間は、輝きに変わります。
今という今
今と言う今は、
次の瞬間には、もう過去になります。
それでも、
私たちはずっと
“今”の中にしか生きられません。
今日という一日も、
「今」の連続でできています。
そして、こう考えています。
今と言う今は、
残りの人生の最初の今。
今日と言う日は、
残りの人生の最初の日。
だから私は、
過去を悔やまず、
未来を心配しすぎず、
ただ「今」を心地よく整えます。
今が整えば、
今日も整います。
今日が整えば、
人生も自然と整っていきます。
人生と時間感
世の中には、
「40代はこうあるべき」
「60代になると体が悪くなる」
「70を過ぎたら下り坂」
そんな言葉があふれています。
でもそれは、
時間を“損する設計”で見ているだけです。
年を取るほど、
時間は短く感じる。
だからこそ、
その一瞬に
どれだけ心を入れるかが大切になります。
長さではなく、
密度。
量ではなく、
輝き。
私の時間感
過去も、
未来も、
すでに自分の中にあります。
経験も、
夢も、
すべてがエネルギーとして
内側で光っている。
時間は、
外に流れるものではなく、
内側で磨かれていくもの。
だから私は、
「今」を心地よく生きることだけを
大切にしています。
まとめ
時間とは、
減っていくものではありません。
時間とは、
感じ方によって、
輝きに変わるものです。
経験は蓄積され、
宝石のように
密度を上げていきます。
今と言う今は、
残りの人生の最初の今。
今日と言う日は、
残りの人生の最初の日。
この瞬間を、
ていねいに、
心地よく生きる。
それだけで、
人生は、
年を重ねるほど
深く、静かに、美しくなっていきます。
これが、
私の考える
【時間感】です。
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心の詩
— 時間感 —
今という今は、
残りの人生の
最初の今。
今日という日は、
残りの人生の
最初の日。
もう、
減っていく時間の中には
生きていない。
経験は、
心の奥で静かに重なり、
原石から宝石へと
磨かれていく。
喜びも、
悲しみも、
迷いも、
すべてが光の材料。
年を重ねるとは、
失うことではなく、
内側の輝きが
深くなること。
掃くとき、
音を聴くとき、
笑うとき、
食べるとき、
ただ「今」にいる。
そこには、
過去も未来もなく、
ただ響きだけがある。
時間は、
外へ流れていく川ではない。
内側で
静かに光を増す水晶だ。
今が整えば、
今日が整い、
今日が整えば、
人生が整う。
この一瞬を
心地よく生きる。
それだけで、
人生は、
年を重ねるほど
深く、やさしく、
美しく輝いていく。